百田尚樹『プリズム』感想 

f:id:pepper_25:20181205211828j:plain

 

こ、これはファンタジー小説なんですかね。この中に多重人格の方と不倫したことある人いますか....。なかなかいるもんじゃないよね......。

そもそも私は解離性同一性障害という病気の存在すら知らなかった。多重人格は都市伝説なんかではなく、この病気の症状の1つとして実在します。

 

改めてこの本の大筋を話すと、旦那の浮気や不妊治療によるストレスを抱えている主人公・聡子が家庭教師として通う資産家宅で出会った多重人格の男・卓也(イケメン)と恋に落ちる話です。

 

聡子が、感情的になるとセリフの文末を「!」でしか飾れなくなるところは少し気になりましたがそれ以外はものすごく引き込まれました。400ページぐらいあるけどあっという間に読み終わっちゃった。

 

先ほども言ったように聡子には旦那さんがいるんですよ。康弘さんっていうね。浮気してるけど。浮気してることもとっくに聡子は知っているけど作中で2人は喧嘩しません。どちらかというと康弘は「浮気夫」として描かれていたというよりは、読者がこの本の世界観に入って来易いようにしたり百田尚樹自身の意見を代弁させているような印象だった。中でも私がハッとさせられた康弘のセリフがこちら。

 

人のものを欲しいと思うこともあるし、人を殺してやりたいと思うことだってある。けど、たいていの人は我慢して生きている。その我慢しているということを含めて、その人の性格じゃないかな?

だからアルコールでそうした抑制の一部が外れたとしても、それをもって本当の性格というのは違うんじゃないかな。

 

そうなんだよ。その通りなんだよ康弘さんよォ。空気中の光には色がなく、私たちの目に見えることはない。しかしひとたびプリズムに通せば、屈折率の違いによって虹のようにさまざまな色を見せる。人間だってそれと同じだよ。きっと、他人に見せないだけでみんないろんな顔をもっている。だから酔っ払った私が変なことしてもそんな白い目で見ないで。酒クズとか言わないで。

 

デビュー作『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』をはじめ百田尚樹の作品は度々映像化され大ヒットしています。『プリズム』も近いうち映画化される気がする、というかして欲しい。大人向けの話だし、少しショッキングな描写やちょいちょい夜の大運動会シーンがあるからきっとR15指定とかになるだろうな。よし、絶対観に行きます。

 

主演はもちろん、2018年Yahoo!検索大賞俳優部門賞に選ばれた中村倫也一択だッッ..........!私は『伊藤くんAtoE』のくずけんで7兆回は吐血できるぞ。どなたか中村倫也さんを世界遺産に申請してください。